今回も、白河市 山口こうじ店 専務の山口和真さんにご登場いただきました!
Q寒い時期は、ぬか床を作るのに適している時期と言われています。理由はどんな事からなのでしょうか。
今は新米の時期です。新米が出るという事は、その副産物である“糠”が出るという事です。その一番おいしい時の糠が手に入るということ。それと夏と違って今はかなり寒いので、微生物が活発に動く時期ではありません。そのため殺菌汚染の心配がないため、ぬか床を続けやすい時期です。そのため、この冬の時期がぬか床を作るのにおススメの時期と言われているんです。
Qぜひ山口さんから、ぬか床を美味しく作るポイントを教えていただけますか?
まず、今は冬なので大根や人参といった根菜もおススメなんですが、実は葉物がおススメなんです。例えば、白菜だったりキャベツであったり、色々な葉物野菜が出ているので漬けていただくと面白いです。私は白菜のぬか漬けがとても好きで、シャキシャキとした浅漬けのような感覚なのでとても美味しくいただけます。
Qキャベツを漬けた事はありませんでした。野菜を漬ける時のポイントはありますか?
この時期は、野菜が漬かりにくい時期です。温度が低いので、あまり中に浸透しずらいため、温かい時期と比べて少し長めに、1日くらい長めに漬けるとより美味しい漬物ができます。野菜の甘みや風味が増しますので、ぜひ長めに漬け込んでください。
Q山口さんは、明治6年創業の老舗のこうじ店の専務をされています。将来は、山口さんが先頭に立って運営されていくと思います。幼い頃から店を継ぐことは決まっていたのですか?
物心が付いた頃から私の遊び場は、お店の工場でした。ずっと父が働いている姿を見ていてどうしても憧れを頂いていました。ただ中でより一層会社を伸ばしていくためにも、この微生物を知らなければいけないと思い、東京農業大学に進学し微生物の勉強をしてより知見を深めるために、大学院を卒業し今のお店に入社しました。
Q今はどんな事に力をいれていますか?
あまり言っていませんが、弊社では毎日5つほどのアイテムの開発を行っています。お昼ご飯が食べられないくらい試作を行っています。配合を少し変えるだけでも微生物の活動って変わってくるんです。そのため、数グラム単位での重さでも味が変わってくるので、皆で意見を出し合いながら新しい商品を開発しています。
Q山口こうじ店は今年150周年を迎えて、これから200年、250年と続いていきます。これからどんな会社にしていきたいと考えていますか?
弊社の社是が「楽健美味(らっけんびみ)」、これは、食べる発酵食品で皆さんの健康と幸せをサポートしていきたい、そういう願いで作りました。その想いを受け継いで、皆様の健康を支えていけるような商品づくりをしていきたいと思います。