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2018.10.11(木)米国連大使 突然の退任発表 理由巡り飛ぶ憶測

【ニューヨーク國枝すみれ】トランプ米大統領は9日、ホワイトハウスでヘイリー米国連大使(46)が年末に退任すると発表した。ヘイリー氏は共和党の有力若手政治家として注目され、2020年大統領選に出馬するとの観測もあったが、トランプ氏への書簡でそれを否定し、トランプ氏再選を支持する意向を示した。後任候補には、トランプ政権で中東政策に関わったパウエル元大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)の名前が挙がっている。

ヘイリー氏は南部サウスカロライナ州出身でインド移民を父母に持ち、11年に同州知事に就任。当時、全米最年少の知事だった。ティラーソン前国務長官らトランプ氏と対立して更迭された閣僚らと異なり、エルサレムへの米大使館移転やイラン核合意からの離脱などトランプ氏の「米国第一主義」外交を支えてきた側近。ヘイリー氏と共に記者団の前に現れたトランプ氏は「素晴らしい仕事をしてくれた」と感謝する一方、いずれ別のポストで政権に戻ることに期待を示した。

退任は唐突に発表され、ポンペオ国務長官やグテレス国連事務総長にも知らされていなかった。ただ、ヘイリー氏はトランプ氏に対しては半年前に退任の意向を伝えていたという。ヘイリー氏がトランプ氏にあてた書簡(3日付)には「14年間政界にいたので、民間に移りたい」と記している。

発表を受け、スウェーデンのスコーグ国連大使は「青天のへきれき」と語った。非公式の場ではヘイリー氏は他国外交官と関係が良かったとし、「社交のチャンピオンだった」とたたえた。また、公式の場で激しいやりとりを交わしたロシアのネベンジャ国連大使は「カリスマ性があり、我々みんなの友人だった」と述べ、「うれしいニュースではない」と残念がった。

ただ、退任理由をめぐっては、さまざまな臆測が飛び交っている。

米メディアは、トランプ氏側近として自由に発言できていたヘイリー氏が、ポンペオ氏やボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の政権内の影響力が強まったことに嫌気がさしたとの見方を伝えている。

また、トランプ氏が11月の中間選挙の結果次第で弾劾される可能性もあるため、今から距離を置いた方が得策だと考えた可能性もある。

さらに、自らのスキャンダルが露呈する前に退任を発表したとの説もある。ヘイリー氏が私的な旅行の費用を公費で支払った疑いがあるとして、非営利組織(NPO)「CREW」が国務省に調査するよう要求していたからだ。

ヘイリー氏は、政権入り以前から共和党主流派の信任が厚く、党の未来を担う有力政治家と期待されてきた。将来の大統領候補との声も強く、9日の記者会見で「20年に出馬する気はない。(トランプ氏を指し示して)この人のために選挙キャンペーンをすることを約束する」と明言しているが、24年以降の大統領選に出馬する可能性は残る。

後任に浮上しているパウエル氏は、エジプト生まれの45歳の女性で、大統領副補佐官を約1年で退任後、古巣の金融大手ゴールドマン・サックスに戻った。トランプ氏の長女イバンカ氏が任命されるとのうわさも流れたが、本人は否定。トランプ氏は9日、「イバンカがなれば素晴らしい。だが、家族を任命すれば『ひいき』と批判を受けるだろう。多くの候補者から探すことになる」と話した。

<毎日新聞>
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