キャッチフレーズ 同じ時間(とき) ともに奏でる 十七字

~「子どもと大人・子どもと子どもがペアで作る五・七・五」ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業~
福島県が平成14年度より実施しているこの事業は、 子どもたちの豊かな心を育むために、次の点に力を入れています。
○子どもたちの豊かな体験活動を大事にします。
○人と人との絆を深めます。
○学校、家庭、地域みんなで子どもたちを育てる体制づくりを推進します。
平成30年度の応募数(組)は、絆部門、復興部門合わせて44,545組で、平成14年度から 延べ1,119,328人が参加しています。
平成31年1月21日(月)から2月15日(金)までの 平日夕方18時10から18時12分まで、ラジオ番組「絆。十七字で奏でよう」では、絆部門と復興部門の最優秀賞と優秀賞の計20作品を紹介、「ふくしま」の元気を 発信します。ラジオ放送ではAMでもFMでもお聴き頂けると 共に、ポッドキャストでは放送後いつでもお聴き頂けます。 また、radikoのタイムフリーでは放送後1週間の期間限定で聴くことが可能です。

ラジオ番組「絆。十七字で奏でよう」 2019年1月21日(月)~2月15日(金) 平日夕方18:10~18:12 ON AIR

絆部門と復興部門の最優秀賞と優秀賞の計20作品をなすびさんの感想を交えてお届けします

絆部門
最優秀賞作品
絆部門
優秀賞作品
復興部門
最優秀賞作品
復興部門
優秀賞作品

絆部門・最優秀賞

●1月21日放送

母ひるね そっともうふを かけるぼく がまんして 子の優しさに 汗をかく

会津若松市立荒舘小学校四年 星郁吹(子)星あや(母)

なすびさんの感想

いやぁ~なんともまぁ、親孝行な息子さんじゃないですか!僕、こんな優しさ、子どもの頃あったかなぁ…。 お母さんが昼寝をしているのを見つけて、「あ、毛布!」って掛けてあげる子どもの優しさ。お母さん、途中で暑くて気づいちゃったのかな? でも、「これ、郁吹が掛けてくれたんだ!」と思ったら、汗をかいてでも二度寝をする。素敵な親子愛に溢れた作品ですね!

●1月22日放送

洗濯に 埋もれてたたむ 母笑顔 洗濯の 多さ元気の 数と知る

須賀川市立第三中学校三年 鈴木眞優(子)鈴木ひろみ(母)

なすびさんの感想

なるほどねぇ…。これはちょっと大人な作品かもしれない!お母さんが一生懸命、洗濯物に埋もれながら畳んでいるけれども、笑顔なんでしょうね。 4人お子さんがいらっしゃるようで、洗濯物の多さは相当な量だと思います! でも、それを「子どもたちが元気だから、たくさん洗濯物があるんだなぁ」と思って一生懸命畳んでいる…素敵な親子愛ですよ!

●1月23日放送

まぁだかな 暗い畑の ばば想う 孫の手に 心も灯す 懐中電灯

中島村立中島中学校一年 入野田絆菜(孫)藤田啓子(祖母)

なすびさんの感想

おばあちゃんとお孫さんの関係も良いですね!お孫さんもおばあちゃんのことを想って…。暗いからなかなか帰ってこない、懐中電灯を持って畑に駆けつける! そうするとおばあちゃん、当然、明るくなって畑の仕事もしやすくなったんでしょう。 でも、それ以上に心があったかくなった!そんなおばあちゃんとお孫さん、素敵です!

●1月24日放送

おはようの 声のトーンで みやぶられ いいんだよ 頑張ってるの わかるから

双葉町立双葉中学校三年 吉田小百合(子)吉田則恵(母)

なすびさんの感想

これは二人が素敵な親子関係を築いている、ということがよく分かりますねぇ…。 娘さんは、お母さんに心配かけまいと、元気に「おはよう!」と声を掛ける。でもお母さん、多分気づいちゃったんでしょうね。「あぁ、いつもよりちょっと元気ないかな?」。 でも、それをしっかり支えてあげようとするお母さんの気持ちも、娘さん、分かっているんだろうなぁ…。素敵な親子関係、良いですね!

●1月25日放送

ママきいて なんばんめにね ぼくがすき 耳元で 一番好きよ ひみつだよ

大玉村立玉井幼稚園年長 五十嵐桜俐(子)五十嵐真由子(母)

なすびさんの感想

もぉ~切なくなってくるねぇ…。健気というか、可愛いというか…。お母さん大好きなんだろうなぁ!そのことが伝わってくる! 3人兄弟という事なので、お母さんはお兄ちゃんと弟くんのことも気遣いながら、二番目の桜俐くんが一番好きだよ!でも、秘密だからね、って伝えてる…。ん~!キュンキュンしちゃう!


絆部門・優秀賞

●1月28日放送

つかまって つえのかえわりに わたしのて まごのてが やさしさいっぱい たのもしい

小野町立小野新町小学校三年 吉田瑞希(曾孫)橋本セツ子(曾祖母)

なすびさんの感想

ん~!どうやら、ひいおばあさん足をお悪くしているということらしく…。小3の瑞希ちゃんがね、スッと手を差し伸べる優しさ、もぉ~目に浮かぶようですね! そして、ひいおばあさんも心優しく成長している曾孫の姿、本当に嬉しく思ったんでしょうね!いやあ~瑞希ちゃん、素晴らしい成長を遂げていって欲しいですね!

●1月29日放送

なむあみだ たきたてごはん あげ申す おがんだら みんなそろって 朝ごはん

南会津町立伊南小学校四年 大桃玄土(子) 大桃美子(母)

なすびさんの感想

いやぁ~、なるほどねぇ!礼儀正しいご家庭なんですね!「あげ申す」…これ、小学校4年生がなかなか使いこなせないですよ! でも小さいころからちゃんと、神棚とか仏壇にご飯を供えて、手を合わせてから朝ごはんを食べる!忘れちゃいけないよ、という想いなんでしょうね。 そして、お母さん。毎朝ちゃんと、神様・仏様に朝ごはんを供えて拝む!だからこそ、家族みんなが元気に過ごせている…という感謝の気持ち、伝わってきますねぇ!

●1月30日放送

じいちゃんは みつからないよ どこいったぁー かくれんぼ 昔に戻って 本気出し

新地町立駒ケ嶺小学校一年 八巻琴春(孫)八巻定男(祖父)

なすびさんの感想

いやぁ~これも良いねぇ!この「どこいったぁー」の「ー(伸ばしたところ)」に、琴春ちゃんの本気さがヒシヒシと伝わってきますよねぇ! そして「かくれんぼ」が本当に、おじいちゃんと一緒にできて楽しかったんでしょうね! で、そこにまた、この本気で挑む大人げないおじいちゃん!孫と遊ぶ楽しさに、思わず年も忘れて…その真剣さも、なんとも微笑ましいっ!

●1月31日放送

夏休み 家庭教師は 父母祖父母 どれどれと 不安かくして えらそうに

白河市立白河中央中学校二年 網藤みつき(子)網藤朋子(母)

なすびさんの感想

いやぁ~中学校の宿題ともなると両親だけじゃなく、おじいちゃん・おばあちゃん、一家総出で知恵を出し合って協力して、サポート!ってことです。 ところが実際、教える大人たち「ちゃんと教えられてんのかな??」って内心ヒヤヒヤドキドキですよ!いやぁ~、でも、一家の団結力が感じられる、素敵な作品です!

●2月1日放送

相部屋で 母と語らい 七年間 狭き部屋 娘の寝息 安眠剤

新地町立尚英中学校三年 目黒智誉美(子)目黒智恵子(母)

なすびさんの感想

ん~、なるほどね!娘さんとお母さんが同じ部屋で七年間という月日を過ごしたわけです。 お母さんと色々なお話をしているという仲の良さが羨ましいですよねぇ。 娘さんが安らかに立てる「スースー」という寝息がね、お母さんにとっては心地よい時間だという事なんでしょうね。 ん~!素敵な親子愛・母子愛に、感激です!


復興部門・最優秀賞

●2月4日放送

夏の海 七年ぶりの 磯遊び 七年の 年月語る 防潮堤

福島市立荒井小学校六年 佐藤正規(子)佐藤紀代美(母)

なすびさんの感想

ん~…正規くんは七年ぶりに相馬の海で泳いだり、カニをとったりして遊んだ思い出を作品に込め、そしてそれを見守るお母さんは新しく作られた防潮堤…もちろん何も語ることは無いのですが、その佇まいにこの七年の様々な想いを馳せておられたんでしょうねぇ…。

●2月5日放送

いつ会える もう言わないよ お父さん 子供達 また一緒に 暮らせるぞ

南相馬市立鹿島小学校三年 渡部琉斗(子)渡部英晃(父)

なすびさんの感想

震災後、お父さんと離れて暮らす中、切ないですけどねぇ…。琉斗くんは次いつ会えるのか、お父さんに聞くわけですよね。 ところがですね、この夏からお父さんが南相馬で一緒に暮らせることになって、子どもに寂しい想いをさせなくてすむようになった…という作品なんですが、親子の愛情に満ち溢れた本当に素晴らしい作品!思わず私も胸が熱くなりました。

●2月6日放送

はじめてね そうまのうみで あそんだよ 我が子らに ようやく教えた 塩の味

相馬市立飯豊小学校一年 佐藤静波(子)佐藤栄伸(父)

なすびさんの感想

ん~!これ、静波くん、「初めて感」がものすごく言葉に込められていましたね!そう、静波くんは小1ですから相馬の海で去年、初めて遊べたんでしょうね! そしてお父さんは子どもさんたちをね、去年初めて地元・相馬の海へ連れて行けた!ご自分も子どもの頃に慣れ親しんだ海の楽しさを、こうして子どもたちにも伝えることが出来た喜びが詰まった作品ですねぇ!

●2月7日放送

常磐道 稲穂が風に そよいでるあの時の がれきの山が 黄金色

南相馬市立原町第一中学校二年 野田悠大(子)野田精顕(父)

なすびさんの感想

中学2年生ともなると悠大くん、叙情的な作品を詠みましたねぇ…。震災直後の常磐道、しばらくの間、道路脇には大量の瓦礫が積みあがっていたのが、時を経て、今は稲穂が実りをたたいていて、その綺麗さに感動した、と。 その同じ景色を見ていたお父さんも、当日は瓦礫の山に絶望感すら覚えていたのが、こうして黄金色に輝く今は、希望の光をそこに見いだせるようになった、ということなんじゃないですかね。

●2月8日放送

かつかつと 馬蹄が時間(とき)を ノックする 騎馬武者の 勇姿笑顔で 子らと観る

福島県立郡山支援学校高等部二年 小暮真瑚(子)小暮優子(母)

なすびさんの感想

ほほぉ~…これ、高校生はさすがにレベルが高いですねぇ! 木暮さんご一家、相馬野馬追を去年、ご家族で小高に見に行った時の作品、ということなんですが、真湖さんには馬の蹄の音が「カツカツ」と心に響いて、それがご本人の心をノックする音とシンクロした、と。 一方お母さんは、生で久しぶりに見る騎馬武者の雄大な出陣の姿!そしてそれを、目を輝かせて笑顔で見ていたお子さんたちの姿が見られて、本当に行って良かった!と、そういった想いを込めた作品ですねぇ!


復興部門・優秀賞

●2月11日放送

たんじょうび おおきくなったと せいくらべ 七年前 あなたはお腹に いたのよと

棚倉町立杜川小学校一年 小河原優奈(子)小河原奈希(母)

なすびさんの感想

優奈ちゃん毎年、お誕生日の日に家の柱と背くらべをしている、ということですけれどもね。その、日々成長していく娘の姿を見守るお母さん。 しかし、そんな優奈ちゃんは震災当時はまだ、お母さんのおなかの中で、震災から7年の月日が経ち、やはり当時の大変だったこと、そして今ある日常の幸せ、そういうのも含めて娘さんに忘れずに伝えたいという気持ちが込められた、そんな作品ですねぇ。

●2月12日放送

さびしいな となりのおばちゃん 帰ってく 復興と 言う名の別れも さみしくて

会津若松市立河東学園小学校四年 大竹優綺(子)大竹美和子(母)

なすびさんの感想

仲の良かったお隣のおばちゃんが会津から南相馬に帰還されるということになった。その「さびしいな」の一言に、優綺ちゃんの物悲しさが込められていますねぇ。 確かに復興が進んでいく中で、前向きな感情がありつつも、寂しさだったり、切なさとか辛さっていうんですかね…。 そういった感情もないまぜになっている、どこか、心が揺さぶられる、そんな思いにもなりました。

●2月13日放送

津波(なみ)の跡 目にして走る 新道路 津波(なみ)の跡 今日への道のり 思いはせ

新地町立福田小学校六年 荒元騎(子)荒陽子(母)

なすびさんの感想

ん~…震災直後の津波の甚大な被害を目の当たりにしていた元騎くんなんですけどもね。 家族のドライブで、復興したこの松川浦を見てこの作品を作った…ということなんですが、お母さんもこの道路が復旧・復興した、これまでの道のりを思うと決して平坦ではなかったはず、と様々な想いを巡らせた、ってことなんでしょうねぇ。

●2月14日放送

火の玉道 迷わず戻れた 故郷(ふるさと)へ 火の祭り ふるさとまでの 道しるべ

南相馬市立小高中学校二年 發田紗織(子)發田悦子(母)

なすびさんの感想

震災後に、故郷で復活した「火祭り」を題材にしているであろうこの作品なんですが、火祭りに実際に参加された紗織さんもお母さんも、 こうしてこの火祭りの火を寄る辺にして故郷に帰ってくることが出来たし、更には、震災でお亡くなりになった方々の魂もこの火祭りが故郷に導いてくれたんだろうなぁ…という、そんな願いが読み取れる作品ですねぇ…。

●2月15日放送

黄アゲハの 舞う庭跡地 祖父がいる 黄アゲハが 舞う墓参り 見守られ

いわき市立平第二中学校一年 和田楽(子)和田好恵(母)

なすびさんの感想

恐らくですけれども、ご家族で震災の被害に遭ったご自宅と、そしてお墓参りに行かれた時に、庭の跡地にも、お墓にも奇しくも黄色いアゲハ蝶が飛んでいた。 思い返すと、その黄色いアゲハ蝶が亡くなったと思われる、おじいさんに見守られているような、そんな風に感じた、と。 これからの幸せを願う象徴として、黄色いアゲハ蝶が詠み込まれた作品ではないかと、そんな風に思いました。

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