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2018.02.10(土)相馬農飯舘校 避難の福島県立高演劇部 東京で最後の舞台

20年3月に閉鎖 創部4年目で全国大会優良賞

東京電力福島第1原発事故後、福島県飯舘村を離れ、避難先の福島市の仮校舎で授業を続ける県立相馬農業高校飯舘校の演劇部が11、12両日、初の東京公演に臨む。生徒減で2年後の閉鎖が決まり、春に5人全員が卒業する演劇部にとって最後の舞台だ。中学時代は学校になじめずにいた演劇部の生徒たちは、小さなプレハブ校舎で勇気をもらった。「この学校のことを忘れないで」。感謝の思いを劇に込める。【尾崎修二】

「むき出しの黒い鉄の柱、アルミサッシのドア」「それが僕たちの高校」--。東京公演を控えた今月4日の日曜日、3年生の部員たちの声が小さな校舎に響いた。「-サテライト仮想劇- いつか、その日に、」は、閉鎖直前の仮校舎を舞台にした生徒や教師たちの葛藤を描き、実際の境遇と重ね合わせたシナリオになっている。

仮校舎で授業を続ける最後の県立高校。村民が県内外の避難先に定着し始めると、村出身の生徒は63人中8人に減り、2020年3月の閉鎖が決まる。昨春の避難指示解除後も、居住率約1割にとどまる村での再開も決まっていない。

ただ一人の村出身の部員、高橋夏海さん(18)は事故後、福島市に避難した村立中に入ったが休みがちに。家族に手を引かれ、車に乗せられても、泣いて登校を拒むほどだった。

「人見知りを少しでも直したい」と人数が少なく部員を探していた演劇部へ。定員割れの飯舘校は「福島市の高校に入れない福島市の生徒」(劇中セリフ)を多く受け入れ、他の部員にも中学でいじめに遭うなどで休みがちだった生徒がいた。

当初は、全員が稽古(けいこ)にそろわず、会話が乏しい日もあった。それでも、本番で観衆の大拍手を浴びると、責任感や自身が芽生え、部員たちは演劇にのめり込んでいった。

「校舎は小さいプレハブだけど私には合っていた」。高橋さんは気づけば学校を休まなくなり、2017年夏、創部4年目で全国大会の優良賞に輝いた。

部長の菅野千那さん(18)も人見知りな性格で、中学時代に不登校だった時期があり、劇では似た過去を持つ生徒役を演じる。「不思議な縁だった。でも先生や友達のおかげで3年間、頑張れた。大好きな仮校舎のことを県外の人にも伝えたい」と意気込んでいる。

劇中の生徒も不器用な自分たちを受け入れてくれた仮校舎にこう感謝する。「こんな俺でもちゃんとやればできるって」--。

東京都板橋区のアトリエ春風舎で予定している公演計4回のチケットはほぼ完売している。

<毎日新聞>
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